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ガダルカナル島で大敗した日本軍…生還者が語った「この世の地獄」

2021年08月11日 公開
2022年06月28日 更新

早坂隆(ノンフィクション作家)

 

上陸して4カ月、ガダルカナル島から撤退

駆逐艦を使っての撤退作戦が実行されたのは、昭和18年(1943)の2月1日、4日、7日の3回である。金泉さんは2月4日にようやくガダルカナル島から撤退することができた。それは、金泉さんがこの島に上陸してから、ちょうど4カ月目のことであった。

こうして、ガダルカナル島での組織的な戦いは終わった。この戦闘における戦死・行方不明者の数は合わせて2万1138人にものぼる。その内、1万5000人以上が餓死・病死だったと推定されている。

戦後70年が過ぎた現在の日本に対しては、どのような思いを抱いているのだろうか。

「日本人はもう少し、歴史を知らないといけませんね。戦争には光と影があります。その両方を決して忘れてほしくありません」

戦後、ガダルカナル島には5回、慰霊の旅に出向いている。かつての「丸山道」はすでに密林へと戻り、その正確なルートももはや定かではない。しかし、遺骨や遺留品が発見される場所が、かつての「丸山道」であったと推察されている。

 

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