2019年03月26日 公開
鶴ヶ城の後は、東山総本山の懐石料理屋「會津鶴我」へ。
お昼ごはんには、スペシャル・メニューとして「会津サムライめし」が用意されていた。
大河ドラマなどで食の時代考証を担当した、食文化研究家の永山久夫さんが考案したものだ。
永山さん直筆のメニューが、巻き物のかたちで御膳の横に置かれている。
かつお節、栗(勝ち栗)、昆布の「三種祝肴」は、戦国時代から伝わる、出陣を祝うものだという。
「勝つ(かつお節)、また勝つ(勝ち栗)、そして、よろこぶ(昆布)」という意味が込められている。
それに加えて、会津戦争のときに生まれた馬肉料理や、会津名物「こづゆ」、そして郷土の名産が使われた料理が並び、一行は大満足。
その後、一行は藩校・日新館へと。
鶴ヶ城の西隣にあった日新館は、戊辰戦争で焼失。現在の河東町に復元されたのは、昭和62年(1987)のことだ。
校内を見学したら、西塾の校舎へ。そこで、河合先生による最後の講義が始まった。
日新館は、もとは稽古堂という施設で、会津藩の初代藩主・保科正之によって作られたという。
2代将軍・徳川秀忠の子である保科正之は、兄で3代将軍となった家光に認められ、会津23万石を任される。
米を備蓄する「社倉」を設けて飢饉に備えたり、日本初の年金制度を設けたりと、様々な改革を成し遂げた。
また、明暦3年(1657)の大火で江戸城天守閣が焼失した際、再建に反対して民の救済を優先する。
名君・保科正之が力を入れたのが、教育だった。
優れた人材を登用し、民の生活の安定に尽くす。その精神は、幕末まで続いていく――。
講義が終わると、一行は日新館の体験授業へ。
日新館では、坐禅や赤ベコの絵付けなど、様々な体験アクティビティがあり、本ツアーでは茶道と弓道を体験した。
まずは茶道体験。「僕もあんまり知らないんですよ」という河合先生も交じって、石州流という武家作法を教わる。
お次は弓道体験。
初心者向けの矢を5本持ち、いざ、お手並み拝見!
一行のなかには弓道経験者もいて、見事な腕前に歓声が上がった。
全プログラムを終えた一行は、再び西塾へ。
2日間すべての講義を終えた記念に、河合先生から修了証書が授与されて旅を終えた。
更新:12月04日 00:05