2014年03月31日 公開
2022年11月14日 更新
今回のお題は「あなたの好きな歴史映画は?」でしたが、ある程度予想していたとはいえ、非常に票が割れました。ただ、推薦理由を読んでいると、どれも観たくなってきます。いい映画を観た後に残る余韻は、何ともいえずいいものです。私事ながら、先日は息子と共に映画館に足を運び、親子で滂沱の涙にくれました。忘れられない思い出となりそうです。皆さんのご意見からも、そんな映画の素晴らしさが伝わってきました。
では、ランキング結果をご紹介します。
第1位 『七人の侍』(黒澤明) 得票率 8.1 %
第2位 『のぼうの城』(犬童一心・樋口真嗣) 得票率 5.3 %
第3位 『シンドラーのリスト』(スティーヴン・スピルバーグ) 得票率 4.1 %
第4位 『ラストサムライ』(エドワード・ズウィック) 得票率3.9 %
第5位 『永遠の0』(山崎貴) 得票率 3.4 %
第5位 『ベン・ハー』(ウィリアム・ワイラー) 得票率 3.4 %
第7位 『レッドクリフ(Part1&2)』(ジョン・ウー)得票率 2.4 %
第8位 『グラディエータ』(リドリー・スコット) 得票率1.8%
第8位 『清須会議』(三谷幸喜) 得票率 1.8 %
第8位 『英国王のスピーチ』(トム・フーパー) 得票率 1.8 %
さて、激戦となった投票の中でも、多数の支持を集めたのが『七人の侍』です。2位に1.5倍の差をつけた堂々の1位は、さすがです。
「古い映画に対する印象を覆してくれた作品だから。一番好きな映画です」(20代、男性)。「人情があふれているので。俳優さんが役にぴったりで、雰囲気が最高! 日本映画のよさが全面に出ているので」(20代、女性)。「個々人の様々な人生観が、命をかけた争いを通して表現された最高傑作です」(40代、男性)。「時代に合った衣装、かつら、風景、立ち回りなど、黒澤明監督は忠実に映画を作る姿勢が良い。最近の監督は知らなすぎ」(70代、男性)。
他にも、映像の迫力や、登場人物の多彩さとそれぞれの格好良さをご指摘いただく声が多くありました。
第2位は『のぼうの城』です。古今東西の名画の数々を押しのけてのこの結果は、見事といえます。
「小説を元にしているので、セリフが結構凝っているように感じました」(20代、女性)。「野村萬斎さんがとても好演していました。お話も奇想天外でおもしろかった」(40代、女性)。「観終わった後に、すがすがしい気持ちになった」(30代、男性)。
全体的に、主演の野村萬斎さんへの高評価が目立ちました。『七人の侍』もそうですが、配役がピタリとはまったときの輝きは、格別ですね。
第3位は、『シンドラーのリスト』でした。
「学生時代の私にとって衝撃的な作品でした。私が戦争の歴史を深く学びたいと思ったのもこの作品の影響です」(30代、女性)。「戦争の悲惨さ、人々の騎り、または優しさなど、様々な人間ドラマに触れることができました」(30代、女性)。
ユダヤ人虐殺というテーマを、人の心を鷲掴みにする映画として描き切るのが、スピルバーグ監督の凄さですね。
第4位は『ラストサムライ』。この作品がこの順位で入るあたりに、弊誌のアンケートらしさを感じます。
「勝てない戦にも、それでも戦いに赴く漢を感じる作品だから」(20代、男性)。「主演のトム・クルーズはじめ、俳優たちが美しい。武士道を貫く男たちの生きざまに、『これって、現代社会でも大事な要素だな』と考えさせられました」(40代、女性)。
この映画も、俳優陣への熱い声の多さが印象的でした。
第5位は、大ヒットした注目邦画と、ハリウッド超大作名画が同率となりました。
『永遠の0』「観終わって人に優しくなれる稀な戦争映画」(50代、女性)。「岡田准一さんや脇を固める俳優たちの演技が本当に凄い。観て非常に感動し、泣けて、すぐ原作を読んだ。もちろん号泣。2回目を観たらまた違う感動を味わった」(10代、女性)。
『ベン・ハー』「言わずと知れた名作ですが、圧倒的な世界観に引き込まれます。土埃が目の前に迫り、観覧者ではなくローマ人になれます」(20代、女性)。「生きる勇気を与えてくれる映画だ。過去に十数回は鑑賞しており、その都度感銘を受けている」(60代、男性)。
『永遠の0』は「泣きました」という声が大半を占めました。また、『ベン・バー』は「壮大さ」「感動」「人間愛」という声が印象的でした。繰り返し観て、その度に感動を得られる映画というのは、本当によいものですね。
なお、11位以下は、『ラストエンペラー』『壬生義士伝』『風と共に去りぬ』『影武者』『天と地と』『座頭市(北野武監督)』と続きます。
たくさんのご投票、誠にありがとうございました。ぜひ、名作に出会いに、映画館やレンタルショップに足を運ばれてはいかがでしょうか。
更新:11月23日 00:05