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「カメラ女子」ブームは明治時代が始まりだった!? 男子禁制の写真学校も…

2022年07月21日 公開
2022年07月25日 更新

柊サナカ(作家)

 

女性の新職業としての「写真師」

ところで、そのようにまだまだ写真学校が珍しかった明治時代、実は女子のみの写真学校があったのです。明治35年(1902)、現在の新宿区西五軒町に創設された、その名も「女子写真伝習所(女子写真学院)」。

創設の目的も「内にありては良妻賢母たり、外に処しては国家の文明を裨益する技術家を養成する」とあり、その志の高さが窺えます。

明治39年(1906)に発刊された女性向け職業案内の手引き書である『新撰 女子就業案内』でも、女教師・保母・女医者・鉄道作業局職員などの職業が並ぶ中、女性の新職業として、写真師が早くも注目されていたようです。

この女子写真伝習所で1年修業した日野水雪子という女性は、後に婦人画報社の写真部で活躍したという記録が残っています。

この明治期、女子写真伝習所で学んだ女性たちは、いったいどんな人たちだったのでしょう。新しいもの好きだったのか……。

入学資格は、尋常小学校を卒業した満14歳以上ということですから、まだ14、5歳くらいの女の子たちもたくさんいたことでしょう。

箸が転んでもおかしい年頃、きっと賑やかで、それぞれ新職業・写真師への夢にあふれていたのではないか、と想像がふくらみます。

女子写真伝習所の彼女たちは、インスタ映えするスポットで、スマホでの撮影に勤しみ、明日を夢見る女子たちの元祖といえるのかもしれません。

 

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