2020年02月10日 公開
2022年07月27日 更新
「歴史街道脇本陣」は、読者のみなさまといっしょに歴史を愉しもう!という「歴史街道」の人気連載。毎月様々なお題で、読者の皆様にご意見をお寄せいただいております。
集計中、ふと思ったのが、「世界史上」と言って違和感がないのはいつまでか、ということ。約60年前のケネディ大統領の暗殺は? 約50年前のアポロ11号の月面着陸は? 約30年前のベルリンの壁崩壊は?「現代史」という言葉がありますが、20年以内を「歴史」とすることには、なんとなく違和感が……。
みなさまの「歴史」の定義はいかがですか?
今回はいつもより票が大きく割れ、なんと2位から5パーセントを切る結果となりました。それもあってか、ランキングには、なかなか玄人好みのものも……。どんな構成の特集を読んでみたいのか、その詳細も気になります。
それでは、今回の結果を細かく見ていきましょう。
「特集で取り上げてほしい『世界史上の出来事』」第1位は、18世紀のフランス革命!多くを占めたのは、「マリー・アントワネット王妃の悲劇が有名だけど、経緯や革命を起こした側のことを知らないので」(50代、女性)といった意見でした。また、舞台化などもされている漫画『ベルサイユのばら』の人気も、大きく影響しました。
第2位は、第二次世界大戦。弊誌でも関連する特集は多く組んでいますが、「日本の被害状況のみがクローズアップされているが、世界各地の被害状況を知りたい」(60代、男性)との声は、参考とさせていただきます。また、「きっかけがよく分からない」(20代、女性)という意見も。
そして第3位には、18世紀後半にイギリスで始まった、産業革命がランクイン。編集部としては、こんな上位に入るとは予想外でした。理由には、「歴史の授業で教わったが、表面的なことしか知りません」(60代、男性)といったコメントが多く見受けられました。たしかに、詳細を聞かれると、言葉に詰まってしまいそうな気が……。
上位3位は、市民革命、世界大戦、社会構造の変革と、異なる分野の出来事が並びました。産業革命への関心の高さは、現代社会に何か通じる点があるのでしょうか。
第4位には、14世紀に始まった英仏百年戦争と、1989年のベルリンの壁崩壊の二つがランクイン。前者には、「背景に何があったのか。両国、隣国にどのような影響があったのか知りたい」(40代、女性)や、ジャンヌ・ダルクについて興味がある方から票が集まりました。後者については、ニュースなどで実際に見ていた方からの、「当時はよく理解していなかったので、改めて詳しく知りたい」といった意見が目立ちました。
続いて、「その後の歴史を知るのに重要であるから」などの意見から、19世紀にイギリスと清が争ったアヘン戦争が第6位。
第7位には三つがランクイン。一つ目は、十字軍の遠征。これは11世紀末から13世紀の間に、キリスト教徒がイスラム教徒から聖地エルサレムを奪還するために行なった、7回の遠征ですが、「二つの宗教が政治、社会、経済、文化などに大きな影響を与え合うことになるので」(60代、男性)など、世界史・宗教史に高い関心のある方から支持を得ました。
二つ目は、「アメリカを二分した内戦は現代にも尾をひいていると思うので、詳しい背景を読んでみたい」(20代、男性)といった意見から、19世紀の南北戦争。
最後は、「わかりやすく説明してほしい」という意見が多く寄せられた、1917年のロシア革命。産業革命同様、こちらもよく耳にするけれども、詳しい説明が難しい出来事ですね。
そして、「詳細が知りたい」などの意見から、14世紀からイタリアを中心に起こった文化運動、ルネサンスが第10位という結果に。
ここからは、興味深い意見をまとめて紹介します。
全体を通して目立ったのが、「始まり」や「影響」を知りたいという意見。たしかに、出来事の説明はできても、それらの点の説明がしっかりできるかと言われると……自信を持って「できる」とはなかなか言えないのではないでしょうか。今回の結果は、今後の特集の参考とさせていただきます。たくさんのご投稿、ありがとうございました!
更新:12月10日 00:05