2019年05月06日 公開
2022年07月27日 更新
今月のお題は「高校の担任の先生になってもらいたい日本史上の偉人は?」です。
今回、皆さまからのコメントを見て、気付かされた人物が一人いました。それは、政府の命令に背いてビザを発行し、数多のユダヤ人の命を救った外交官、杉原千畝です。「今の不寛容で無関心な時代だからこそ、子どもたちに命の大切さを教えてあげて欲しいです」(20代、女性)というコメントが強く心に残りました。連日痛ましい事件が聞こえてくる今だからこそ、「人道」とは何か、彼の想いを広めてほしい、と願ってしまいます。
さて、前置きが長くなりましたが、様々な時代の偉人が並んだ今回の結果を見ていきましょう。
今回、僅差でランキング外となってしまった人物が多くいたのですが、その中には伊能忠敬や野口英世、紫式部、千利休など、予想外の名前がたくさんありました。一つの分野を究めた偉人と、リーダーとして多方面に秀でた偉人。果たして「人生の師」として学ぶことが多いのは、どちらの「先生」なのか……人それぞれとはいえ、なんとも難しい問題です。
あらゆるランキングで上位に入る坂本龍馬が、「担任の先生になってほしい日本の偉人」第1位に輝きました!
「我が国の将来を担う若者を育成してほしい」(70代、男性)という教育者面と、「これからの日本のあり方の意見を聞きたい」(20代、男性)というリーダー面を期待する声が多く見受けられました。「夢を語ってくれて、生徒にも、夢を見させてくれそうだから」(30代、女性)といった、生徒への影響力の強さも魅力の一つですね。
また、「あの有名な写真の格好のまま、教壇に立ってほしい」(30代、女性)という願いに、共感する方も多いのではないでしょうか(笑)。
第2位は、「じっと我慢する忍耐力と、機を逃さず行動することを学べそうだから」(40代、男性)などの意見から、「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」の徳川家康。
続いて、「リーダーシップ・カリスマ性がある」や「その人柄を知りたい」といった票が集まり、織田信長が第3位に。厳しい信長先生だと、生徒を叱る時には「廊下に立っていろ」では済まなくなりそうだと思ってしまうのは、私だけでしょうか……。
そして「先生」と聞いて多くの人が思い浮かべる幕末の教育者・吉田松陰が、松下村塾から偉人を輩出した点が高く評価され、第4位。もう一人、福沢諭吉も同率で第四位にランクイン。「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり」で知られる、『学問のすゝめ』を著わした人物に教えを乞いたい、と希望する方が多数でした