歴史街道 » 地域の魅力 » 家康も天気を利用した? 久保井朝美さんが新刊で語る「天気とお城」の関係

家康も天気を利用した? 久保井朝美さんが新刊で語る「天気とお城」の関係

2024年05月02日 公開

PHPオンライン編集部


↑九戸城を訪ねる久保井朝美さん

近年、全国で山城ブームが起きています。そんな中話題をよんでいる「城マニア必見」の2冊をご紹介します!

 

武将は天気を利用していた...

城好き気象予報士とめぐる名城37 天気が変えた戦国・近世の城

1冊目は、気象キャスターとしておなじみの久保井朝美さんが、「天気」という新たな視点で日本全国の37のお城を紹介する初めての著書『城好き気象予報士とめぐる名城37 天気が変えた戦国・近世の城』です。

気象予報士ならではの知識や気づきを駆使して、城のある各県の気象的特徴や、その土地ならではの対雪雨風の築城の工夫などについて解説しています。歴史や建造物としての美しさを愛する城好きも、「天気」という新たな視点で城の魅力を再発見することができます。

北は北海道の松前城から南は鹿児島の知覧城まで、本人厳選のお気に入りの37の城を取り上げ、気象予報士だから教えられる、絶景が見られる「時期・時間帯」「条件」も紹介しています。

また関ヶ原の戦いでの徳川家康や、厳島の戦いでの毛利元就...など、戦国時代に天気を利用して勝利をつかんだ武将たちの姿も紹介されています。

 

山城に「沼る」理由とは?

勝沼城↑勝沼城を訪れた際の一枚(撮影・中里和人)

2冊目は、落語の傍ら全国の城を巡る城マニアで知られる落語家・春風亭昇太さんと、城郭考古学の第一人者・千田嘉博さんがタッグを組んだ『最強の山城! 関東編』です。

本書では、二人が関東地方の22の山城に実際に足を運び、「城を攻める」という視点で城歩きをガイド。土塁や城跡に立って戦国時代の在りし日を想像する楽しさを味わうことができます。

春風亭昇太さんは「城歩きが面白いのは、どれだけ情報を集めても、現場に立つことでさらに新しい気づきがあること!」と語り、そして千田嘉博さんも「博物館に刀剣を鑑賞しに行っても、実際に手に取ることはできない。城跡はそこを訪ねることができて、リアルに体験しながら理解することができます。それってすごいことですよね」と話します。

関東には、戦国時代の往時をしのばせる山城が多数残っています。本書で紹介されている山城は、ほとんどが首都圏からも1~2時間でたどり着けるため、日帰り旅行にも最適とのこと。山城歩きを初めて体験する人から、歴史好きの方まで、幅広い層にオススメの1冊です。

千田嘉博と春風亭昇太が攻める 最強の山城関東編

「山城」と「天気×城」、2つの視点から歴史と文化を深く掘り下げるこの2冊は、城好きはもちろん、歴史に興味がある方、日帰り旅行の行き先を探している方にもオススメです。ぜひ書店で手に取って、城の魅力を存分に味わってみてください。

 

歴史街道 購入

2024年12月号

歴史街道 2024年12月号

発売日:2024年11月06日
価格(税込):840円

関連記事

編集部のおすすめ

なぜ田辺籠城戦は手強かった? 京都・舞鶴に受け継がれる「幽斎への崇敬の念」

歴史街道編集部

巨大城郭に大天守…結城秀康ゆかりの地・福井市にみる「高度な防衛構想」

歴史街道編集部

蘆名盛氏が築城した「日本最大級の山城・向羽黒山城」の魅力

《PR》歴史街道編集部