2022年09月29日 公開
2023年01月01日 更新
あまたいる戦国武将のなかから、各都道府県で一人ずつを選び、短編小説に――。
くじ引きの結果、第37回は、どこの県の誰なのか。
執筆者は、今年1月、『塞王の楯』で第166回直木賞を受賞!「くらまし屋稼業」シリーズが人気で、『八本目の槍』も「週刊朝日」の歴史・時代小説ベスト10で第1位を獲得、『じんかん』が山田風太郎賞を受賞、「羽州ぼろ鳶組」シリーズが第6回吉川英治文庫賞を受賞するなど、いま最も勢いのある若手歴史小説家・今村翔吾先生です。
この動画は、第37回のくじ引きを撮影したものです。
山口県は、かつての周防国と長門国にあたります。
戦国時代の周防と長門は、大内氏が守護を務めていました。
応仁元年(1467)に始まった応仁の乱で、大内氏の当主だった政弘は、山名宗全が率いる西軍の有力な武将として活躍。
政弘の跡を継いだ子の義興の時には、10代将軍だった足利義尹が京を追われ、周防山口にやってきます。
義尹を奉じて上洛した義興は幕政を任され、周防・長門・石見・安芸・筑前・豊前・山城の守護職を兼ね、日明貿易も掌握。
大内氏は「西国の雄」となりました。
しかし、義興の子・義隆は、重臣・陶晴賢の謀反に遭い、討たれてしまいます。
義隆の甥である大内義長を擁立した陶晴賢でしたが、弘治元年(1555)、毛利元就との厳島合戦で敗死。
2年後、大内氏を滅ぼした元就は、中国の覇者への道を突き進むことになります。
大内氏の勢力を大きく伸ばした義興の上洛後を描いた連載第37回は、9月6日(火)発売の「歴史街道」10月号に掲載されています。
更新:12月12日 00:05