2018年11月20日 公開
2022年08月01日 更新
今月のお題は「戦国における『最強の父親』といえば?」です。
編集部としては、「武力」においての最強の父親が上位を占めるかと予想していましたが、蓋を開けてみると、なんとも意外な人物が第一位に…。それでは、細かく結果を見ていきましょう。
1位、徳川家康 20.9%
2位、織田信長 13.5%
3位、真田昌幸 11.3%
4位、毛利元就 9.9%
5位、武田信玄 7.7%
6位、織田信秀 5.0%
7位、斎藤道三 4.3%
8位、豊臣秀吉 2.2%
8位、黒田孝高(官兵衛) 2.2%
10位、北条早雲 1.9%
10位、伊達政宗 1.9%
名立たる武将たちの名前が並んだ、今回のランキング。「父親」ということなので、この中から親として教えを受けてみたい人物は誰だろうかと考えたのですが、その人物の息子というプレッシャーに耐えられるか、あんな型破りな父親のもとでやっていけるのか、などを思うと、誰かを選ぶことができませんでした(苦笑)。みなさまは誰を選びますか?
「最も優れた徳川将軍」に続き、徳川家康が「戦国における『最強の父親』」でも第1位に輝きました。
「父親」から家康が連想されるのは少し意外でしたが、「約260年も続く江戸幕府の礎を、息子たちに伝承したから」(30代、男性)、「先の子孫まで安泰となるよう、徳川家の支配を盤石にしたから」(40代、女性)といった、徳川幕府を開き、子に将軍職を託して、長く続く泰平の世を実現させた点を評価する方が多数でした。しかし、「素晴らしい父親」として評価される一方で、「長く続く徳川時代を築いたが、それまでに自分の息子を犠牲にしてまで上りつめたので」(40代、女性)という厳しいコメントもあります。
良くも悪くも最強な父親であったことで、第2位を大きく引き離した得票率となりました。
第2位は、こちらも「父親」というイメージの薄い、織田信長。多くの方が、「強い」「カリスマ性がある」という点から、優れた父親であっただろうと予想しました。「かなり怖いし、俺様感が強いが、厳格な父という感じがする。この人が父親なら誇らしいし、従いたいと思えるから」(20代、女性)といった声も。
続いて、大河ドラマ「真田丸」で草刈正雄さんが好演したことが大きく影響し、智将・真田昌幸が第3位に。「徳川、上杉、北条に囲まれた状態で見事生き残ったのがすごい」(30代、女性)という、昌幸自身を評価する意見のほか、「昌幸本人が徳川を二度撃退し、二人の息子も後世に残る活躍をしたから」(30代、男性)、「幸村(信繁)にスポットライトがあたりがちだが、その知略は昌幸から受け継いだものである」(60代、男性)など、信之・信繁という、後世に名を残す息子を育てたことが理由に挙がりました。
第4位は、「三矢の訓」で知られる、毛利元就。「息子たちを争わせることなく、毛利両川体制を確立させた」(30代、男性)のように、息子の毛利隆元・吉川元春・小早川隆景に対し「三子教訓状」で、それぞれが毛利家を支えるように示した点は、乱世の中で家を守った最強の父親に相応しいと言えます。
そして第5位の武田信玄には、そのカリスマ性のほか、「山梨県民にこれだけ慕われている信玄はやはり、民のための最強の父親だったと思います」(60代、男性)などの意見がありました。
第6位には、「若い頃からやり手で、道を造った! この人ありきの信長」(30代、女性)という意見が多かった、信長の父・織田信秀。
続く第7位は信長の舅であり、「蝮」と仇名された斎藤道三。
第8位には、豊臣秀吉と黒田孝高(官兵衛)の2名がランクイン。秀吉については「継ぐ者には不幸なほどに、あまりに強大で偉大すぎた」(30代、男性)という、最強の父親であったが故の、次代の苦悩を挙げたコメントが印象的でした。
そのほか、興味深い意見をまとめて紹介します。
▼北条早雲「戦国の世を乗り切る上での意地や、状況を理解することの大切さを子孫に伝えたのではないか」(40代、男性)
▼伊達政宗「息子の伊達忠宗が、『守成の名君』と評されるほど大いに功績を残したから」(60代、男性)
▼島津貴久「島津四兄弟を育て、秀吉、家康をも恐れさせた島津軍団の基礎を築いたから」(40代、男性)
▼武田信虎「この残忍な父親が、信玄の反面教師となった」(40代、男性)
今回は、一般に「父親」というイメージがある人物と、そうでない人物が入り混じる、非常に面白い結果となりました。しかし、最強の父親を持つ子供たちの苦労は、大きなものだったのでは…。後継ぎは駄目だった、と一概には言えないのかもしれません。今回もたくさんのご投稿、ありがとうございました。
更新:12月13日 00:05