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【和歌山県】 南葵音楽文庫閲覧室オープン&企画展「南葵音楽文庫 音楽の殿様・頼貞の楽譜コレクション」開催中

2017年12月04日 公開
2017年12月04日 更新

 大正・昭和期に、 西洋音楽を愛し、“音楽の殿様”と称された徳川家の当主がいた。紀州徳川家16代当主・徳川頼貞(とくがわ・よりさだ)だ。大正7年(1918)、頼貞は西洋音楽普及のため、日本初の音楽専用ホール「南葵楽堂(なんきがくどう)」を建設し、ホール併設の図書館では自身がコレクションした音楽資料を公開するなど、日本西洋音楽の発展に大きく貢献した。
 また、「南葵音楽文庫」と呼ばれる、20331点にも及ぶ頼貞コレクション(戦後に補充された分を含む)の中には、ベートーヴェンの自筆楽譜や自筆書簡、ヘンデルの自筆音楽理論書、さらにはバッハ、モーツァルト、シューベルトなどの世界的作曲家の全集楽譜といった貴重資料が数多くあるという。

 昭和52年(1977)以降、これらのコレクションは公益財団法人読売日本交響楽団に帰属し、保管されていたが、この度、和歌山県に寄託され、頼貞の功績とともに公開されることが決定した。
 12月3日(日)より、和歌山県立図書館内に「南葵音楽文庫閲覧室」がオープンし、コレクションや関連資料を展示する。一部の資料は手に取って閲覧することも可能だ。また、特に貴重な98点の資料は和歌山県立博物館での保管となり、同じく12月3日(日)から南葵音楽文庫の企画展を開催している。現在もコレクション資料の研究・整理を進めており、作業完了は紀州徳川家創設400周年でもある2019年を予定しているという。「南葵音楽文庫」の今後の情報からも目が離せない。

 
写真:上・徳川頼貞、下・世界に10数点しか残されていない「バッハ オルガン用変奏曲《高きみ空より》」初版(1747年頃)、いずれも和歌山県提供

 

南葵音楽文庫閲覧室

所在地:和歌山県和歌山市西高松1-7-38
    (和歌山県立図書館内)
開室時間:火~金:9時~19時
     土日祝:9時~18時
休室日:月曜日、第2木曜日ほか
HP:https://www.lib.wakayama-c.ed.jp/nanki/

電話:073-436-9500(和歌山県立図書館)

 

企画展「南葵音楽文庫 
音楽の殿様・頼貞の楽譜コレクション」

会場:和歌山県立博物館
   和歌山県和歌山市吹上1-4-14
会期:2017年12月3日(日)~2018年1月21日(日)
開館時間:9時30分~17時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(ただし1月8日〈月・祝〉は開館、翌9日〈火〉は休館)
観覧料:一般:280円 大学生:170円 高校生以下、65歳以上無料
HP:http://www.hakubutu.wakayama-c.ed.jp/

電話:073-436-8670(和歌山県立博物館)

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