2022年03月16日 公開
2023年01月01日 更新
あまたいる戦国武将のなかから、各都道府県で一人ずつを選び、短編小説に――。
くじ引きの結果、第32回は、どこの県の誰なのか。
執筆者は、今年1月、『塞王の楯』で第166回直木賞を受賞!「くらまし屋稼業」シリーズが人気で、『八本目の槍』も「週刊朝日」の歴史・時代小説ベスト10で第1位を獲得、『じんかん』が山田風太郎賞を受賞、「羽州ぼろ鳶組」シリーズが第6回吉川英治文庫賞を受賞するなど、いま最も勢いのある若手歴史小説家・今村翔吾先生です。
この動画は、第32回のくじ引きを撮影したものです。
岡山県は、かつての備前国、備中国、美作国にあたります。
戦国時代の岡山県出身の武将といえば、「梟雄」ともいわれる、宇喜多直家を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
享禄2年(1529)に、宇喜多興家の子として備前国で生まれた直家。
宇喜多家はもともと浦上家の家臣でしたが、祖父・能家が暗殺された際、分家に家督を奪われ、父・興家は幼い直家を連れて放浪することとなりました。
成人して浦上宗景に仕えた直家は、祖父を殺したとされる島村盛実や、舅の中山信正など、自身の妨げとなる人物を殺害し、のし上がっていきます。
その後も周囲の国人を攻略し、浦上家随一の家臣となった直家。天正五年(一五七七)には、ついに主家である浦上氏を追放します。
「梟雄」として生きぬき、戦国大名の地位を築いたのです。
直家の家臣で、三村家親の暗殺を依頼された遠藤兄弟のエピソードから、彼の「梟雄」ぶりを浮かび上がらせた連載第32回は、4月6日(水)発売の「歴史街道」5月号に掲載です。お楽しみに!
更新:12月12日 00:05