2019年12月24日 公開
2019年12月24日 更新
左から、岡部いさく、押井守、上坂すみれ
いま作られている戦争映画は、CGを使ってよりリアルなものとなっている。
それに対して、1900年代の戦争映画は特撮技術を駆使して作られていた――。
「特撮技術の裏側を知ると、昔の戦争映画はもっと面白くなる」
そんな意図から、今年8月、名画チャンネル「シネフィルWOWOW」で、戦争映画の特撮の魅力に迫る「戦争映画特撮術」という企画が放送された。
放映されたのは、1969年のイギリス映画『空軍大戦略』。第二次世界大戦の英独の戦い、「バトル・オブ・ブリテン」を描いた作品である。
この企画の特色は、単に戦争映画の名作を放映しただけではないところだ。
映画監督の押井守さん、軍事評論家の岡部いさくさん、声優の上坂すみれさんの3人によるコメンタリーが、副音声で流されたのである。
これまで『劇場版「機動警察パトレイバー the movie」』『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』など数々の名作を、映像技術を駆使して世に送り出してきた押井監督。
特撮のテクニックの裏側を押井監督が明かせば、映画に登場する戦闘機や艦船を岡部さんが細かく解説、そしてミリタリーマニアの上坂さんが興奮ポイントを紹介するなど、専門家やマニアならではのコメントが満喫できる企画であった。
9月には第2弾として1980年のアメリカ映画『ファイナル・カウントダウン』がコメンタリー付きで放送された。
その大好評を受け、「戦争映画特撮術」第3弾の放送が決定。ミッドウェイ島攻略をめざす日本海軍を、米海軍が完膚なきまでに打ち破り、太平洋戦争の分水嶺となった戦いを描いた、戦争映画の名作『ミッドウェイ』(1976年)がコメンタリー付きで放送される。
2020年2月23日(日)夜9時からの放送に向けて、今回も同じメンバーによる副音声の収録が、都内のスタジオにて行なわれた。
映画が好きなだけでは気がつけない、専門家・ミリタリー通だからこそ分かる戦争映画の特撮術、映画のマジックを知ることができる充実のコメンタリーとなっている。
果たして、三人はどんなコメントをしているのか。それは観ての(聴いての)お楽しみ。
2月23日の放送に先立ち、1月26日(日)夜9時からは、第1弾『空軍大戦略』と第2弾『ファイナル・カウントダウン』が、名画チャンネル「シネフィルWOWOW」で再放送されるので、こちらも是非あわせてご覧いただきたい。
更新:12月10日 00:05