2019年07月26日 公開
2023年01月01日 更新
あまたいる戦国武将のなかから、各都道府県で一人ずつを選び、短編小説に――それがこの新連載です。
ご執筆いただくのは、「羽州ぼろ鳶組」「くらまし屋稼業」シリーズが人気で、『童の神』が直木賞の候補になるなど、いま最も勢いのある若手歴史小説家・今村翔吾先生。
では、どの県から始めるか……。
今村先生と相談の結果、毎回くじ引きで都道府県を選ぼう!ということになりました。
この動画は、第1回のくじ引きを撮影したものです。
くじ引きの結果、栄えある連載第1回は……富山県!
富山県は旧国名でいうと、「越中国」。
越中国の守護は畠山氏でしたが、戦国時代には守護代の神保氏や、越後の長尾氏などが入り乱れて争い、その後、織田信長の支配下に置かれました。
織田家において北陸方面を担当したのは、筆頭家老の柴田勝家。その与力であった佐々成政が富山城に入ります。
天正10年(1582)、本能寺の変――。
明智光秀を倒した羽柴秀吉と、柴田勝家との戦いが始まると、佐々成政は勝家側につきます。
しかし、賤ヶ岳の合戦で勝家が敗れて北ノ庄で自刃してからは、成政は劣勢に立たされることに……。
そのとき、秀吉の天下取りに待ったをかけたのが徳川家康です。家康とともに、成政もまた、北陸の地で秀吉と戦い続けます。
ところが、家康が秀吉と勝手に和睦。孤立してしまった成政は、家康を翻意させるため、極寒のさらさら峠へと向かうことになる――。
富山県の武将・佐々成政のさらさら峠越えを描いた連載第1回は、8月6日(火)発売の「歴史街道」9月号で掲載です。お楽しみに!
更新:12月10日 00:05